慢性的な胸焼け、胃の不快感、みぞおちの痛みが続く場合、胃カメラ検査を受けることをお勧めします。また、特に自覚症状がなくても、40歳を過ぎたら生活習慣病のリスクが高まるため、定期的な検査が推奨されます。さらに、ご家族に胃がんの既往がある場合は、年齢に関わらず定期的な検査を検討してください。

バリウム検査はX線を用いた検査で、進行したがんの発見には適していますが、早期の病変や十二指腸の異常を見つけるのは難しい場合があります。一方、胃カメラ検査は直接胃の内部を観察でき、早期がんの発見に優れています。また、疑わしい部分の組織を採取し、病理検査を行うことで確定診断が可能です。定期的な胃カメラ検査を受けることで、早期発見・早期治療につなげることができます。

検査の際はリラックスすることが大切です。緊張すると余計に苦しさを感じるため、できるだけ気持ちを落ち着かせましょう。不安が強い場合は、鎮静剤を使用し、うとうとした状態で検査を受けることも可能です。この方法では、多くの方が「いつの間にか終わっていた」と感じるほど楽に受けられます。また、経鼻内視鏡を選択すれば、吐き気を感じにくく、より快適に検査を受けられます。

ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍の原因となり、放置すると胃がんのリスクを高めます。そのため、できるだけ若いうちにピロリ菌の有無を確認することを推奨します。胃カメラ検査の際に同時に調べることも可能ですので、気になる方はご相談ください。

ピロリ菌に感染していると、胃がんのリスクが上昇するとされています。日本の胃がんの98％がピロリ菌感染に関連しているという報告もあり、感染が判明した場合は、できるだけ早めに除菌治療を受けることが推奨されます。